皆さんは当たり前の様に『腹式呼吸』が出来ないと歌が上手くならないと思っていませんか?
実はそうではありません。
あくまでも呼吸法なのです。
まず、双方の違いから。
『腹式呼吸』
みぞおちの少し下辺りに指を置き咳払いします。すると、ポコっとその部分が膨らみます。そこに『横隔膜』という筋肉があります。(焼き肉で言うとハラミの部分)
その横隔膜を下げて肺を縦に拡げて行う呼吸法。お腹が膨らむのは圧迫された内蔵が移動する事と筋肉のせいです。(決してお腹に空気が入ってるんじゃないですよ。お腹に空気が入っている場合は、直ちに掛かり付けの医師に相談してください。)
・腹式呼吸のメリット
横隔膜を下げる事により声の元である息を沢山摂取できます。
・腹式呼吸のデメリット
激しい動きを行いながら、特に息が切れている時には腹式呼吸は出来ません。
『胸式呼吸』
あばら骨を脹らまし行う呼吸法。ヨガで使う呼吸法(お腹がへこむ感じ)であったり、全速力で走り息が切れた時に肩で息をするのがこれであったり、だいたいの人が緊張した時に深呼吸するとこの呼吸法になります。
・胸式呼吸のメリット
激しい動きの時や息が切れている時にでも、いつでも出来る呼吸方法。浅い呼吸なので、ブレスの間隔が少ない場合、息を瞬時に少しだけでも吸える。
・胸式呼吸のデメリット
あばら骨が邪魔をして、声の元である息を沢山摂取出来ない。(鳩さんは別ですが(笑))
上記の様に双方にメリット、デメリットがあります。一番大切なのは使い分ける事なんです。というか、歌う時には呼吸法の事など考えた事もありません(^-^;
しいて言うなら、ロングトーンの時は腹式呼吸で準備。息継ぎが少なく少しだけ息が欲しいときは地味に胸式呼吸?かな。
とハテナマークが出るくらいのものです。
世界の人達が絶賛する様な素晴らしい歌唱力を持っている歌手のライブ映像を
観てください。必ず、胸が動いていたりします。その時点で、そのフレーズだけ下手くそになったりしません。
あくまでも『呼吸法』です。
ちなみに、正しくトレーニングを行えば5分以内で終わります。後は家で行えば誰でも出来ます。というか、実はトレーニングしなくても腹式呼吸は皆さんも毎日していますよ。
Vocal Space Bから投稿